イベントや店舗のオブジェ等、テーマに合わせた一本の桜の木をシンボルツリー装飾として見せる時、大切なのはやはりフォルムと造形の仕上げ部分であるテクスチャになります。空間のデザインや雰囲気と調和し、かつ生命力を感じさせる個性、クセを大切にデザイン設計することが重要な要素です。また、桜の木の雰囲気を大きく左右するのが幹や枝、花といったパーツです。これらをどう表現するかも重要なポイントとなります。

今回のイベントにおいてはテーマが「未来のお花見」。桜のオブジェ以外の空間はLEDビジョンで構築され、ビジュアルが変化していくという構成が新しい試みでした。「変わるもの」と「変わらないもの」という組み合わせを意識し、桜の木は長い年月を感じさせる古木を選択し、さらにエイジングレベルを上げ誇張表現を加えました。遥か昔から変らず立ち続けている『桜の木』を演出したかったのです。

このタイプは幹に独特の曲がり形状があり、自立させるにはとてもバランスが悪い造形となります。内部に仕込むベーススチールの機構を通常よりもガッチリと設計し、かつ固定する床土台の強度も必要となります。安定感がないため、大きなサイズの木を製作するのには適さない構造となります。H4.5ｍまでは当社規定のデフォルト設計での製作が可能となりますが、それ以上の巨木の桜となると、さらに強度と安定感が必要となるため、ベーススチールの設計見直し、枝振りを保つためのジョイント機構の設計見直し、転倒防止対策としての現場トラス枠組み固定が必要となります。

10ｍ以上の巨大な擬木の製作施工を行うには準備期間として半年はかかりますので、急なご依頼にはご対応ができかねます。来季にそのような計画が発生する際にはお早めにご相談くださいますようお願いいたします。

アルチザンでは『More than Real』をスローガンに掲げ年に1本、2本といったペースで特別な桜の木を生み出しています。2025年春には、とある商品の販促イベントが渋谷道元坂下広場にて開催されましたが、‟未来のお花見”をテーマに構築されたイベントスペースには多くの人々が来場されました。

経営者、クリエイティブ関連、デザイナー、デコレーター、ファッション業界、テレビ業界、アーティスト等、あらゆる感度の高い人が行き来する街渋谷。109の目の前で実施されるイベントで大注目を浴びる桜の造形美。間違いなくアルチザン史上最も注目度の高い桜の木となりました。今回のオファーをいただいた時に、実施内容を伺って、なぜ当社に話が来たのかを理解しました。クリエイティブパートの方々、及びエンドクライアント様の期待に応え、このミッションをクリアできるのはアルチザンだけだなと。

我々の仕事は決して大手には真似できない、情熱を根源としたクオリティの高さとアバンギャルドさを持ち合わせています。デザイン然り、納期然り、利益率然り、安定の確保とリスク回避をまず第一に考え、十分な納期と予算の確保を担保できなければアクションを起こせないメジャーには、この手の『美術的インスタレーション』を扱うノウハウはないし、多くの仕事を捌く中で、桜の木一本に最大の情熱をかけることもできない。そこに我々のストロングポイントがあるのです。

今回、我々の情熱にご理解をいただき、そして広い心でお仕事を見守ってくださったエンドクライアント様、並びにクリエイティブチーム、制作チームの方々、お力添えいただいた現場製作スタッフの皆様に心より感謝致します。それぞれのパートが一つのゴールに向かって力を合わせ、新しいことを成し遂げる素晴らしさを改めて実感することができました。

アルチザンが作り上げる桜の一本木はまさに芸術品です。長い年月の試行錯誤を経て他社には真似できない特殊なリアル桜擬木技術を開発いたしました。 ただ、我々の目指す造形美はリアルさだけではなく、本物を越える存在感とアート性で見る者の心を動かす表現にあります。中でも幹造形へのこだわりは桜の木全体のクオリティを左右する重要な要素です。

桜の木を設置する空間によって、幹のテクスチャをアジの深い古木風にするのか、上品な見え方の若い縞模様の桜表皮にするのか等のご相談をさせていただいております。製作コンセプトや桜の木に何を求めるのか等の要素から判断し、制作プランを提案できるのもアルチザンの強みです。

国内最高峰の桜造形クオリティを誇るアルチザン。我々の使う桜の造花は一定ではなく、一案件ごとに無数の造花の中から一番製作コンセプトにマッチした物を選定いたします。ソメイヨシノ、山桜、大島桜、河津桜、一重桜、八重桜とあらゆるタイプの桜造花が存在しており、一般的にはポリエステル生地のタイプになりますが、時には和紙にで作る桜、和紙に廃棄花を漉き込んで作る造花も取り扱います。

今世界から注目されている日本。海外からの観光客の桜人気はとても高いです。そして、その需要は今後ますます増えていくでしょう。日本の素晴らしい伝統や技術、おもてなしの心に触れていただく良い機会が多くなる中で、私達は世界の人々を魅了する日本を代表する花、桜のシンボルツリーでおもてなし空間をより素敵に彩ることができたらとても素晴らしいことだと考えています。

桜の季節に来日できない外国人観光客の方々に、絶対に喜んでいただける桜の一本木をデザインから製作できるのはアルチザンだけです。ディスプレイの域を超えた新しいタイプの桜アートはこれからの未来に向けたインバウンド集客に大きく貢献できるシンボルとなるでしょう。ウェディング、レストラン、高級ホテル、店舗等の様々なラグジュアリー空間に対応できる国内最高峰の桜の木ディスプレイ製作のご依頼は当社にお願い致します。ぜひ大切なお客様のおもてなしにご活用ください。